目次
島根スサノオマジックの歴史
黎明期
今回は、島根スサノオマジックの歴史について語ろうか。
そもそも何で島根に「バスケ」なのか。
それを紐解くには、松江工業の話をしなければならない。 その昔、島根はバスケが強かった時期がある。1960年代の話だ。
とりわけ強かったのは松江工業高等学校だ。
松江工業は1960年代に、インターハイ優勝2回、準優勝2回を達成。ベスト4には3回輝いている。
チームを指揮していたのは、渡辺晴夫。 後の強豪、能代工業高校を指揮した加藤廣志氏は、この渡辺晴夫から薫陶を受けている。
秋田と島根。
同じく日本海側で、冬の降水量が多い地域では、室内競技の方が適しているのだろう。 高校バスケでは今やバスケ王国だった面影すら残されていないが、それでもミニバスや中学バスケの人気は未だ根強い。
島根スサノオマジックの創設には、そんなバスケ王国復権の思いも込められている。
その思いは、株式会社島根スポーツ振興会を立ち上げまで至り、2007年6月にbjリーグへの参加を表明。
申請を行ったが、準備不足のため落選した。
その後協賛団体を集め、2009年4月に再申請。
同年7月、支援団体「島根県スポーツ地域振興推進会」が設立され、最後の懸念材料であった官民のサポートが受けられる事が決まると、2009年8月に2010-11シーズンからのリーグ参加が正式に決定した。
2009年11月にチーム名が「島根スサノオマジック」に決定。チーム名の決定に伴い、運営母体の社名も株式会社山陰スポーツネットワークに変更した。
2010-11シーズン
リーグ | bjリーグ |
HC | ジェリコ・パブリセヴィッチ |
チーム成績 | 24勝26敗(勝率.480) |
順位 | 西地区6位 |
初年度。島根にとって幸運だったのは、HCに日本代表を率いた名将ジェリコ・パブリセヴィッチ氏が就いてくれたことである。
氏いわく、「いくつかのオファーがあった中で、占いに見てもらったら、あなたは湖のあるきれいな街に行くだろう」と言われたとのこと。 それが島根だった。
良いHCの下には、良い選手が集まる。
同年8月には、現役日本代表選手(当時)の石崎巧選手とも契約した。
石崎巧選手は、この年平均12.5得点・4.7アシスト・3.5リバウンドをマークし、bjリーグのベスト5にも選出された。
またジェラル・デービス選手が平均3.2ブロックをマークし、ブロック王に選ばれた。
・石崎巧選手 bjリーグベスト5
・ジェラル・デービス選手 ブロック王
2011-12シーズン
リーグ | bjリーグ |
HC | ジェリコ・パブリセヴィッチ |
チーム成績 | 28勝24敗 |
順位 | 西地区6位 |
2年目となった2011-12シーズン。
この年、3年連続でbjリーグの得点王になっていたマイケル・パーカー選手と島根は契約。
マイケル・パーカー選手は平均23.1得点をマークし、bjリーグの得点王を受賞。
またジェラル・デービス選手が平均3.8ブロックをマークし、自身2度目となるブロック王を受賞した
・マイケル・パーカー選手 bjリーグ得点王
・ジェラル・デービス選手 ブロック王
2012-13シーズン
リーグ | bjリーグ |
HC | ジェリコ・パブリセヴィッチ |
チーム成績 | 33勝19敗(勝率.635) |
順位 | 西地区3位 |
この年、ジェラル・デービス選手が平均3.5ブロックをマークし、3年連続でブロック王を受賞。
ジェラル・デービス選手は、bjリーグのベスト5にも選出された。
またマイケル・パーカー選手が平均2.3スティールをマークし、スティール王を受賞した。
・ジェラル・デービス選手 bjリーグベスト5、ブロック王
・マイケル・パーカー選手 スティール王
2013-14シーズン
リーグ | bjリーグ |
HC | ブライキディス・ブラシオス(~2014年1月)/レジー・ハンソン(2014年1月~) |
チーム成績 | 11勝44敗(勝率.212) |
順位 | 西地区10位 |
2014-15シーズン
リーグ | bjリーグ |
HC | レジー・ハンソン(~2014年11月)/ 森山知広(代行)(2014年11月~) |
チーム成績 | 22勝30敗(勝率.423) |
順位 | 西地区6位 |
2015-16シーズン
リーグ | bjリーグ |
HC | 勝久マイケル |
チーム成績 | 37勝15敗(勝率.712) |
順位 | 西地区3位 |
松江市総合体育館がリニューアル!
この年ジョシュ・デービス選手が、平均15.5リバウンドをマークし、リバウンド王を受賞。
ジョシュ・デービス選手は攻守両面で活躍し、ベスト5にも選出された。
またこの年、横尾達泰選手が、3ポイント成功率45.8%をマークし、tkbjリーグの3Pシュート成功率賞を受賞した。
・ジョシュ・デービス選手 リバウンド王、ベスト5
・横尾達泰選手 3Pシュート成功率賞
2016-17シーズン
リーグ | B.LEAGUE(B2) |
HC | 勝久マイケル |
チーム成績 | 51勝9敗(勝率.850) |
順位 | 西地区1位 |
Bリーグ元年となった2016-17シーズン。島根スサノオマジックはB2からのスタートとなった。
この年21連勝もあり、最短でのB1昇格を達成する。
・山本エドワード選手 ベスト3ポイント成功率賞(B2) 45.3%
2017-18シーズン
リーグ | B.LEAGUE(B1) |
HC | 鈴木裕紀 |
チーム成績 | 11勝49敗(勝率.183) |
順位 | 西地区6位(全体18位) |
クラブ初のB1シーズンとなった2017-18シーズン。
チームはHCを始め、ロースターを大幅に入れ替えたが、B1で勝利を積み重ねることができず、1年でB2降格が決定した。
2018-19シーズン
リーグ | B.LEAGUE(B2) |
HC | 鈴木裕紀 |
チーム成績 | 43勝17敗(勝率.717) |
順位 | 西地区2位(全体4位) |
43勝17敗(勝率.717)で西地区2位でB2リーグプレーオフに出場。
B2プレーオフ決勝に進んだ信州と群馬の両者がB1ライセンスがなかったため、3位の島根がB1へ昇格することが決定した。
・グレゴリー・エチェニケ選手 B2リバウンド王
2019-20シーズン
リーグ | B.LEAGUE(B1) |
HC | 鈴木裕紀 |
チーム成績 | 11勝30敗(勝率.268) |
順位 | 西地区6位(全体16位) |
2019年8月27日、バンダイナムコエンターテイメントがチームを運営する山陰スポーツネットワーク(松江市)の株式の56.5%を取得した。
それに伴い、社名も「株式会社山陰スポーツネットワーク」から「株式会社バンダイナムコ島根スサノオマジック」に変更した。
12月27日には、クラブ初の特別指定選手として納見悠仁選手(青山学院大学)が加入。
【契約締結のお知らせ】
— 島根スサノオマジック (@susanoo_m) December 27, 2019
この度、島根スサノオマジックは、特別指定選手として納見 悠仁選手と契約締結いたしましたのでお知らせいたします。
※今週末の琉球ゴールデンキングス戦より、エントリー可能となります。#島根スサノオマジック #納見悠仁https://t.co/iiP40WeAOO pic.twitter.com/suAIcKRL4B
また同年、地元浜田市出身の大﨑翔太選手(中央大学)とも特別指定選手として契約を結んだことを発表した。
2021年1月21日、リーグは島根の鈴木HCがパワーハラスメントをしたことで「2ヶ月間の公式試合に関わる職務全部の停止」を発表した。
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2020-21シーズン
リーグ | B.LEAGUE(B1) |
HC | 鈴木裕紀(~2020年10月)/河合竜児(代行)(2020年10月~) |
チーム成績 | 28勝32敗(勝率.467) |
順位 | 西地区5位(全体12位) |
開幕から10試合を戦った後、10月31日付で鈴木HCが本人の意向により辞任。
河合ACがHC代行として指揮を執ることになる。
2021年1月14日、ホームアリーナに大型4面ビジョンが設置!
2021年2月27日のSR渋谷戦で、リード・トラビス選手が42得点をマークし、島根スサノオマジックの1試合最多得点記録(B1)を更新した。
この年の島根は、最終的にクラブB1最多勝利数を28勝に更新(当時)。
シーズン終盤にはクラブB1最多連勝記録となる8連勝をマークした。
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2021-22シーズン
リーグ | B.LEAGUE(B1) |
HC | ポール・ヘナレ |
チーム成績 | 40勝15敗(勝率.727) |
順位 | 西地区2位(全体5位) |
アルバルク東京の正PGだった安藤誓哉選手、前年度リーグMVPを受賞した金丸晃輔選手を獲得した島根スサノオマジック。
10/27の京都ハンナリーズ戦では、B1チーム最多得失点差記録となる34得点をマーク。
🎊B1チーム最多得点差記録🎊
— 島根スサノオマジック (@susanoo_m) October 28, 2021
昨日開催されたB.LEAGUE 2021-22 B1リーグ戦 第5節 HOME #京都ハンナリーズ 戦で、#島根スサノオマジック が【チーム最多得点差34】を達成しました🙌
👇京都戦のハイライトはこちら👇https://t.co/eRPp7l9Ego pic.twitter.com/Uy4OofgcLC
11/7の広島ドラゴンフライズ戦では、B1クラブ最多得点記録となる113得点をマークした。
オールスターゲームでは、金丸晃輔選手と安藤誓哉選手の2人が選出された。
🙋♂️最後の1枠を決める”SNS投票”スタート🙋♀️
— B.LEAGUE(Bリーグ) (@B_LEAGUE) December 6, 2021
本日各チーム12人の出場選手が決定!
そして『B.LEAGUE ALL-STAR GAME 2022 IN OKINAWA』に出場する最後の1枠を掴み取る選手は?
🌺たくさんの投票お待ちしております🌺#Bリーグ #Bリーグオールスター
🔽投票方法はリプ欄をチェック🔽 pic.twitter.com/pohndpTvhI
また12月には、安藤誓哉選手が11月のB.LEAGUE Monthly MVPに選ばれた。
🎖11月のB.LEAGUE Monthly MVPが決定!🎖#島根スサノオマジック #安藤誓哉 選手です👏
— B.LEAGUE(Bリーグ) (@B_LEAGUE) December 13, 2021
たくさんの投票ありがとうございました😄
喜びの受賞コメントは公式サイトから💁♀️
▶︎ https://t.co/W9hnt49gEI
12月ノミネート選手は1/7(金)に発表予定🗣
お楽しみに❗️#Bリーグ #JapanPost #Bリーグ月間MVP pic.twitter.com/yiaT6CHcCV
12月27日には、土家大輝選手(早稲田大学)と特別指定選手として契約を結んだことを発表した。
【特別指定選手加入のお知らせ】
— 島根スサノオマジック (@susanoo_m) December 27, 2021
このたび、#土家大輝 選手が2021-22シーズンの特別指定選手として加入することが決定しましたので、お知らせいたします。※土家選手はメディカルチェック後にベンチ登録が可能となります。https://t.co/jGDC2dtYsM#島根スサノオマジック #Bリーグ pic.twitter.com/YuE9lJ7kiu
最終的にクラブ最多の40勝をマークし、クラブ初のCS出場も果たした。
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・安藤誓哉選手 ベスト5
2022-23シーズン
リーグ | B.LEAGUE(B1) |
HC | ポール・ヘナレ |
チーム成績 | 西地区2位(全体3位) |
順位 | 48勝12敗(勝率.800) |
12月にペリン・ビュフォード選手が自身初となるオールスターに選出。
ビュフォード選手は10月と2月、4/5月にシーズン3度の月間MVPを受賞した。
2023年1月14日(土)開催「B.LEAGUE ALL-STAR GAME」のB.WHITE出場選手として、#島根スサノオマジック から #ペリン・ビュフォード 選手の出場が決定しました🎊
— 島根スサノオマジック (@susanoo_m) December 8, 2022
ビュフォード選手はオールスター初出場となります💪🔥
#Bリーグ #Bリーグオールスター pic.twitter.com/sill34iKzx
クラブ史上最高となる48勝12敗の成績を納め、クォーターファイナルで前年度と同じアルバルク東京と対戦。しかし、惜しくも敗れクォーターファイナルで敗退した。
・ペリン・ビュフォード選手 得点王
・ニック・ケイ選手 ベスト3ポイント成功率賞
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参考文献
Wikipedia – 島根スサノオマジック (2021年2月13日閲覧)
Wikipedia – bjリーグアワード (2021年3月10日閲覧)
日本経済新聞「バンダイナムコ、島根のプロバスケチームを買収」(2021年2月13日閲覧)
Bリーグ公式サイト「規約違反による制裁決定について」(2021年2月13日閲覧)
島根スサノオマジック公式サイト「株式会社山陰スポーツネットワークの経営に関するお知らせ」(2021年2月13日閲覧)
島根スサノオマジック公式サイト「社名変更・新経営体制 に関するお知らせ」(2021年2月13日閲覧)
島根スサノオマジック公式サイト「松江市総合体育館 大型4面センターハングLEDビジョン設置のお知らせ」(2021年2月13日閲覧)
スサノオマジック誕生物語 (2022年8月1日)
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