NPBのドラフトは上位の球団の方が有利とは本当か?
NPBのドラフトは順位が上がれば上がるほど有利であるという説を見ました。
今回はこの説が本当に正しいのか検証をしていきます。
検証方法は、以下の通り。
各球団のその年に指名された全選手のこれまでの合計WARの合算(A)。
そして、それ(A)とその年の1位(2巡目全体24位指名権を持っている球団)~12位(2巡目全体13位指名権を持っている球団)の相関を見ていきます。
対象年:2013年~2016年
対象年は2013年~2016年までの4年分でサンプル数が少ないので、バラつきが大きいことが予想されます。予めご了承ください。
それでは見てきましょう。
2013年ドラフト
相関係数:-0.4(弱い負の相関あり)
まず、2013年ドラフトです。順位と全体WARの相関係数は-0.4でした。
これはつまり、2巡目指名権が遅い球団の方が全体WARがやや高くなる傾向があるということです。
いきなり、上位の球団の方が若干有利であるという結果になりました。
2014年ドラフト
相関係数:-0.2(ほぼ関係ない)
次に2014年ドラフトです。上の散布図を見てもわかる通り、2巡目指名権の遅さか早さと全体WARの相関はほぼ関係ないことが分かりました。
2015年ドラフト
相関係数:0.6(正の相関あり)
個人的に豊作年だと思っている2015年ドラフト。相関係数は0.6で、 順位と全体WARの正の相関がありました。
散布図を見ても、全体的に下位球団の方が全体WARが高い球団が多いことが目立ちます。
この年は下位の球団の方が有利なドラフトになりました。
2016年ドラフト
相関係数:0.7(強い正の相関あり)
最後に2016年ドラフトです。相関係数は0.7でした。順位と全体WARの間に強い正の相関がありました。
散布図を見ても、上位の球団は全体WARが低く、下位の球団の方が全体WARが高い結果になっています。
まとめ
2013年~2016年ドラフトの順位と全体WARの相関関係をまとめます。
2013年:弱い負の相関
2014年:ほぼ関係ない
2015年:正の相関あり
2016年:強い正の相関あり
サンプル数が少ないため断言はできませんが、基本的には下位の球団の方が有利であるが、年によっては上位球団の方が良いドラフトをする(または上位球団・下位球団で有利・不利関係ない)ことがあると言えそうです。
おわり
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