【ドラフト評価】WARで振り返る2015年ドラフト

パリーグ

ソフトバンク

順位名前ポジション出身校/投打2016年2017年2018年2019年2020年通算補足
1高橋純平県岐阜商高 右右0-0.201.601.4
2小沢怜史日大三島高 右左0000002020年にヤクルトと育成契約
3谷川原健太豊橋中央高 右左000000
4茶谷健太帝京三高 右右0000-0.3-0.32019年に自由契約となり、ロッテへ移籍
5黒瀬健太初芝橋本高 右右0000002018年に育成契約
6川瀬晃大分商高 右左00-0.1-0.40.50
育1野沢佑斗つくば秀英0000002020年に退団
育2児玉龍也神奈川大0000002018年に退団
育3樋越優一東農大北海道オホーツク0000002018年に退団
育4中村晨ルーテル学院0000002020年に退団
育5渡辺健史飯塚0000002020年に退団
1.1

2015年ドラフトの目玉の一人だった高橋純平投手を入札し、3球団競合の末、当たりくじを獲得したソフトバンク。

しかし、ここまでの通算WARは1.4と正直競合選手としてはかなり物足りない成績となっています。

チーム全体で見ても、チームの勝利に貢献している選手はほとんどいないというのが現状です

高橋純平投手以外でも、高校生で評価が高かった小沢怜史投手や谷川原健太選手を中心に高校生ドラフトを慣行したソフトバンク。

ドラフト当時の評価は高かったのですが、チーム全体WAR1は、12球団中11位という成績で、高校生ドラフトの難しさ(リスクの高さ)を物語っています

高橋純平投手、 谷川原選手、川瀬晃選手がどのくらいチームに貢献できるかで、この年のソフトバンクのドラフトの評価が変わってくるのかなと思います。


日ハム

順位名前ポジション出身校/投打2016年2017年2018年2019年2020年通算補足
1上原健太明大 左左0.1-0.20.90.60.92.3
2加藤貴之新日鉄住金かずさマジック 左左2.11.72.71.71.59.7
3井口和朋東農大北海道オホーツク 右右0.3-0.71.20.401.2
4平沼翔太敦賀気比高 右左0-0.100.400.3
5田中豊樹日本文理大 右右00.4-0.100.10.42019年に巨人と契約
6横尾俊建慶大 右右-0.10.10.2-1.1-0.6-1.52021年に楽天とトレード
7吉田侑樹東海大 右右0-0.30.1-0.40.2-0.42020年に退団
8姫野優也大阪偕星学園高 右右00-0.100-0.12020年に育成契約
11.9

高橋純平選手、小笠原慎之介選手のくじを外した日ハムは、外れ外れ1位で明治大学の上原健太投手を指名。

190cmを超える上背から140中盤のストレートを投げるロマン派のサウスポーですが、ここまで通算WARは2.3とドラフト1位としては物足りない数字です。

この年の日ハムのドラフトで一番活躍しているのが、2位で指名した加藤貴之選手

通算WAR9.7は、現在2015年ドラフト全体で4位の成績です。

ドラフト2巡目でこのクラスの選手を獲得できたのは、十分成功と言えるでしょう。


ロッテ

順位名前ポジション出身校/投打2016年2017年2018年2019年2020年通算補足
1平沢大河仙台育英高 右左-0.5-1.30.7-0.20-1.3
2関谷亮太JR東日本 右右0.70.60.1001.42019年に退団
3成田翔秋田商高 左左0000-0.3-0.3
4東條大樹JR東日本 右右-0.30.20.10.70.31
5原嵩専大松戸高 右右0000002021年に育成契約
6信楽晃史宮崎梅田学園 右右0000002017年に退団
7高野圭佑JR西日本 右右-0.1-0.10.3-0.20-0.12019年に石崎剛選手とのトレードで阪神へ移籍。2020年に退団
育1大木貴将内野手香川オリーブガイナーズ00.10000.12019年に退団
育2柿沼友哉捕手日大国際関係学部0-0.100.3-0.5-0.32016年に支配下登録
0.5

楽天と2球団競合の末、平沢大河選手を獲得したロッテ。甲子園のスターだった成田翔選手も指名したこともあり、注目度が高かったドラフトでした。

しかしドラフトから5年経ち、チームの合計WAR0.5。これは12球団最下位の成績です。

残念ながら外れドラフトだったと言わざるを得ません。

指名された選手を見ても、やはり平沢大河選手が活躍しないといけないですね。

その平沢選手のここまでのWARは-1.3となっています。高卒とは言え、そろそろレギュラーの座を奪ってほしいところです

西武

順位名前ポジション出身校/投打2016年2017年2018年2019年2020年通算補足
1多和田真三郎富士大 右右2.32.34.40.509.52020年に育成契約
2川越誠司北海学園大 左左00000.10.1
3野田昇吾西濃運輸 左左0.60.90.40.302.22020年に退団
4大滝愛斗花咲徳栄高 右右0-0.1-0.1-0.3-0.1-0.6
5南川忠亮JR四国 右右-0.10-0.100-0.22019年に退団
6本田圭佑東北学院大 右右00.2-0.10.8-0.10.8
7呉念庭第一工大 右左-0.10.1-0.100.20.1
8国場翼第一工大 右左0.100-0.4-0.1-0.42020年に退団
9藤田航生弘前工高 左左0000002020年に退団
10松本直晃四国IL香川 右右000.1-0.20-0.12019年に退団
11.4

ドラフト巧者の西武。2015年ドラフトの現在のチーム合計WAR11.4は、12球団で8番目となっています

そして、この年のチーム合計WARの大部分を占めているのが、多和田真三郎投手(富士大)です。

多和田投手はドラフト当時から評価が高く、活躍すべくして活躍した選手ですね。

大学通算32勝8敗、防御率1.08、奪三振342ですもん。(北東北大学リーグですが)このクラスの選手は流石に活躍しますね。単独入札は鮮やかでした。

山川選手、外崎選手、多和田投手は全員富士大出身なので、西武は富士大に頭上がらないんじゃないのでしょうか(笑)

多和田選手は、現在自律神経失調症のリハビリ中ということで、心配ですよね。

多和田投手の他にも、野田投手や本田投手をこの年に指名しています。

こういう所に、ドラフト⇒育成の連携がしっかり取れているところを感じますね


オリックス

順位名前ポジション出身校/投打2016年2017年2018年2019年2020年通算補足    
1吉田正尚青学大 右左1.82.35.15.33.618.1
2近藤大亮パナソニック 右右0.11.60.91.404
3大城滉二立大 右右-1.60.90.420.21.9
4青山大紀トヨタ自動車 右左-0.1-0.2000-0.32019年に退団
5吉田凌東海大相模高 右右000-0.31.10.8
6佐藤世那仙台育英高 右右0000002018年に退団
7鈴木昂平三菱重工名古屋 右右-0.2-0.7-0.2-0.20-1.32019年に退団
8角屋龍太ジェイプロジェクト 右右-0.20000-0.22017年に退団
9赤間謙鷺宮製作所 右右-0.1-0.30-0.10-0.52018年にDeNAへトレードで移籍。2020年に退団
10杉本裕太郎JR西日本 右右-0.1-0.20.2-0.20.30
育1塚田貴之白鷗大0000002017年に退団
育2赤松幸輔香川オリーブガイナーズ0000002017年に退団
22.5

12球団で1位のチーム合計WAR22.5をマークしているオリックス。文句なしで、この年のドラフト勝者と言えるでしょう。

そして、チーム合計WAR22.5のうち18.1を稼いでいるのが、この年のドラフト1位吉田正尚選手です。

WAR18.1は、現在2015年ドラフトで指名された全選手の中でトップの数字です

173cmとプロ野球の中では非常に小柄ですが、リーグトップクラスのパワーヒッターである吉田正尚選手。

単独で入札したオリックスのドラフト戦略が素晴らしいです。

その他にも全体10位のWAR44をマークする近藤大亮選手やセカンドで出場している大城選手も良いですよね。

大城選手は東京六大学で通算100安打を達成しているショートストップだったので、この順位で指名できたのは良いなあと当時から思っていました。


楽天

順位名前ポジション出身校/投打2016年2017年2018年2019年2020年通算補足
1オコエ瑠偉関東第一高 右右-0.51.2-0.1-0.200.4
2吉持亮汰大商大 右右0.300000.32018年に育成契約
3茂木栄五郎早大 右左3.24.10.74.73.616.3
4堀内謙伍静岡高 右左00-0.1-0.7-0.2-1
5石橋良太ホンダ 右左-0.1001.40.21.5
6足立祐一パナソニック 右右0.10.1-0.2-0.1-0.1-0.2
7村林一輝大塚高 右右00.2-0.3-0.3-0.2-0.6
育1出口匠津田学園0000002018年に退団
育2山田大樹菰野0000002019年に退団
16.7

楽天の2015年ドラフトのチーム全体WARは16.7これは12球団で2番目の高さです

そのチーム全体WARのほとんどを稼いでいるのが、ドラフト3位で指名された茂木栄五郎選手です

茂木選手は、2015年ドラフト全体で2位のWAR16.3を稼いでいます。

2015年の大学選手権優勝、明治神宮野球大会準優勝の早稲田大学の3番バッターを務めた茂木選手をドラフト3位で獲得できたのは大きかったですね。

すいかば
当時から、間違いなく2015年の六大学最強バッターは茂木栄五郎選手だった

 

ドラフト中位~下位で活躍する選手を獲得した一方、ドラフト1位のオコエ選手と2位の吉持選手の活躍はいまひとつです。

(吉持選手は怪我が多すぎて、育成契約になっていますが)

オコエ選手が活躍すると、2015年ドラフトで12球団トップも狙えそうなんですけどねえ。

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