【ドラフト評価】WARで振り返る2015年ドラフト

12球団の2015年ドラフトをWARで振り返る

セリーグ

ヤクルト

順位名前ポジション出身校/投打2016年2017年2018年2019年2020年通算補足
1原樹理東洋大 右右1.22.44.41.6-0.78.9
2広岡大志智弁学園高 右右0.10.1-0.40.70.81.32021年に巨人へ移籍
3高橋奎二龍谷大平安高 左左000.11.212.3
4日隈ジュリアス高知中央高 左左000000戦力外
5山崎晃大朗日大 左左-0.1-0.400.5-0.2-0.2
6渡辺大樹専大松戸高 右右0-0.100.2-0.10
12.3

まずヤクルトから。この年のヤクルトの入札は高山俊選手でした。

ドラフト当日、真中監督が当たりくじを引いたかに見えたのですが、実は外れくじを引いてガッツポーズをしていたという伝説のドラフトがこの年ですね。

高山選手を外したヤクルトは外れ1位で、原樹理投手(東洋大)を指名。結果的に、これが良かったですね。

通算WAR8.9は、2015年ドラフト全体7位に入る成績です。

ドラフト2位で指名した廣岡選手は、2021年にトレードで巨人へ移籍。

代わりに田口選手がヤクルトに来ることになりました。

この年のヤクルトのドラフトは、原樹理投手以外にも、 高橋奎二投手や山崎選手などがいてかなり良いドラフトとなりましたね。


巨人

順位名前ポジション出身校/投打2016年2017年2018年2019年2020年通算補足
1桜井俊貴立命大 右右0.20.201.6-0.41.6
2重信慎之介早大 右左-0.3-0.210.60.41.5
3与那原大剛普天間高 右右0000002018年に育成契約
4宇佐見真吾城西国際大 右左00.4-0.3-0.1-0.6-0.62019年に日ハムへトレードで移籍
5山本泰寛慶大 右右-0.2-0.1-0.20.40-0.12020年に阪神へトレードで移籍
6巽大介岩倉高 左左0000002020年に退団
7中川皓太東海大 左左-0.30.50.52.20.93.8
8松崎啄也日本製紙石巻 右右0000002017年に退団
育1増田大輝徳島インディゴソックス0000.10.912017年に支配下登録
育2小林大誠武蔵ヒートベアーズ0000002016年に退団
育3松沢裕介香川オリーブガイナーズ0000002018年に退団
育4田島洸成武蔵ヒートベアーズ0000002019年に退団
育5大竹秀義武蔵ヒートベアーズ0000002017年に退団
育6山下篤郎鎮西0000002020年に退団
育7矢島陽平武蔵ヒートベアーズ0000002017年に退団
8長谷川 潤石川ミリオンスターズ0.100000.12017年に退団
7.3

12球団最多の18人を指名した巨人。このドラフトの翌年(2016年シーズン)から三軍を創設するための大量指名でした

ま、高卒なんて基本戦力にならないですからね(暴論)

下手な鉄砲、数うちゃ当たる」の精神で選手を大量に指名して、戦力になる選手数を増やすという戦略はアリだと私は思います。

ただし、セカンドキャリアのフォロー必須という条件付きですが。

この年の巨人のドラフトは、ドラフト直後の評価が低かったです

桜井選手ではなくて、小笠原選手を単独入札できたのではないかとか、重信選手が2位は高すぎるとかそんな批評がありました。

確かに2015年ドラフトのチーム合計WARは7.3で、12球団中10番目なので相対的に下の方かもしれません

でも、戦力になっていないかと言われれば、そんなことないと思います。

桜井投手や増田選手などバイプレイヤーを獲得し、意外と悪くないドラフトだったなという印象ですね。


阪神

順位名前ポジション出身校/投打2016年2017年2018年2019年2020年通算補足
1高山俊明大 右左0.2-0.9-10.6-0.2-1.3
2坂本誠志郎明大 右右-0.20.7-0.2-0.30.20.2
3竹安大知熊本ゴールデンラークス 右右000.30.90.11.32018年、西選手の人的補償でオリックスへ移籍
4望月惇志横浜創学館高 右右000.20.20.40.8
5青柳晃洋帝京大 右右1.210.63.13.49.3
6板山祐太郎亜大 右左-0.3-0.10.100-0.3
10

2015年の目玉であった高山俊選手を獲得した阪神。

1年目に活躍し、新人王を獲得しますが、その後はプロの世界で揉まれています。

守備が悪かったこともあってか、通算WAR自体はマイナスになっていますね。好きな選手なので活躍してほしいんですけどね。

目玉を獲得したこの年の阪神のドラフトですが、ドラフト当時の批評家からの評価は意外にも低かったです

というのも、2位の坂本選手・3位の竹安選手はもっと下の順位でも獲得できたのではないかという意見があったからですね。

すいかば
坂本選手の2位指名は、正直ぼくも驚いた。六大学で全然打ってなかったから

12球団中9位のチーム合計WAR10.0なので、 その意見は当たらずとも遠からずですね。

阪神の2015年ドラフトで最もWARを稼いでいるのが、ドラフト5位で指名された青柳晃洋投手

通算WAR9.3は、現在2015年ドラフトで指名された選手の中で全体6位の成績です

他にも高卒でプロへ入った望月投手が、今後どこまでWARを伸ばすかがきになりますね。

広島

順位名前ポジション出身校/投打2016年2017年2018年2019年2020年通算補足
1岡田明丈大商大 右左2.12.82.7-0.407.2
2横山弘樹NTT東日本 右左-0.10000-0.12019年に退団
3高橋樹也花巻東高 左左00.10.100.10.3
4船越涼太王子 右右0000002019年に退団
5西川龍馬王子 右左-0.30.70.81.81.34.3
6仲尾次オスカルホンダ 左左00.10000.12018年に退団
7青木陸山形中央高 右右0000002018年に退団
11.8

岡田明丈選手と西川龍馬選手を獲得した広島

チーム全体通算WAR11.8のうち、ほぼすべてをこの2人で稼いでいます。

特に岡田選手はルーキーシーズンからチームの勝利に貢献。

近年は低迷していますが、2015年ドラフト全体でも8位となる通算WARは7.2をマークしています

十分単独入札に相応しい成績を残していると言えるでしょう。

西川龍馬選手も2015年ドラフト全体で9位となる4.3をマーク。今後も通算WARを伸ばしていくことが予想されます。

この年7名指名した広島ですが、既に4人が退団しており、プロ野球の厳しさを痛感します。

中日

順位名前ポジション出身校/投打2016年2017年2018年2019年2020年通算補足
1小笠原慎之介東海大相模高 左左0.30.10.70.902
2佐藤優東北福祉大 右左0.20.11.30.201.8
3木下拓哉トヨタ自動車 右右0.200.10.31.72.3
4福敬登JR九州 左左0.8-0.101.50.62.8
5阿部寿樹ホンダ 右右0.10030.94
6石岡諒太JR東日本 左左0-0.1000-0.12019年から育成契約
育1中川 誠也愛知大0000002016年に退団
育2吉田嵩徳島インディゴソックス0000002018年に退団
育3三ツ間卓也武蔵ヒートベアーズ00.1-0.10.300.32016年に支配下登録
育4西浜幹紘星城大0000002018年に退団
育5呉屋開斗八戸学院光星0000002016年に退団
育6渡辺勝東海大000-0.1-0.12018年に支配下登録
13

この年の中日ドラフトは面白く、ドラフト1位~ドラフト5位までの選手が全体的に少しずつチームの戦力になっています

地元岐阜の高橋純平投手を入札するも当たりくじを逃し、日ハムと競合の末、小笠原投手を外れ1位で獲得した中日。

小笠原投手は、通算WAR2は正直ドラフト1位としては正直物足りないですよね。

この年の中日のドラフトで、現在最もWARを稼いでいるのがドラフト5位で指名した阿部寿樹選手です

阿部寿樹選手は2019年にWAR3を稼ぎ、荒稼ぎしました。

DeNA

順位名前ポジション出身校/投打2016年2017年2018年2019年2020年通算補足
1今永昇太駒大 左左3.22.90.84.92.214
2熊原健人仙台大 右左0.9-0.50-0.100.32019年にトレードで楽天へ移籍。2020年に戦力外
3柴田竜拓国学院大 右左-0.40.5-0.31.111.9
4戸柱恭孝NTT西日本 右左-1.30.1-0.10-0.2-1.5
5綾部翔霞ケ浦高 右右00.20000.22019年に退団
6青柳昴樹大阪桐蔭高 右右0000002019年に退団
7野川拓斗鷺宮製作所 左左0.100000.12018年に退団
育1網谷圭将千葉英和0000002018年に退団
育2山本武白志九州国際大付0000002018年に退団
育3田村丈関西学院大0000002019年に退団
15

エース今永昇太選手を単独入札で獲得したDeNA。

ドラフト年に怪我で評価を下げていた今永投手を単独で入札するという戦略が良かったですね。

今永投手の通算WAR14.0は、2015年ドラフト全体で吉田正尚選手(オリックス)と茂木栄五郎選手(楽天)に次ぐ3番目の高さです。

チーム全体WAR15.0も、オリックスと楽天に次ぐこの年3番目に良い数字です

今永選手の他にWARを稼いでいるのは、柴田選手(WAR:1.9)くらいですが、十分成功ドラフトと言えるでしょう。

すいかば
オールスター級の選手を一人獲得できれば十分成功ドラフトになる

実はドラフト当時は、ドラフト2位の熊原健人投手も評価が高く、「ドラフト1位級の選手が2人指名できた」という評価をされていました。

しかし、熊原投手はDeNAではあまり大きな活躍は出来ず、2019年に楽天へトレードで移籍することに。

その後、熊原投手は2020年に退団することになりました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。