【カープ】2019年ドラフトレビュー

カープの2019年ドラフトレビュー

今年もドラフトの日がやってきました。プロ野球にとって、10月が出会いと別れの季節になるのですが、今年はどんな選手がカープと縁があったのでしょうか。2019年のカープのドラフトを振り返っていきます。

カープが指名した選手は以下のようになりました。

カープ指名選手
ドラフト1位 森下暢仁(明治大学) 投手
ドラフト2位 宇草孔基(法政大学) 外野手
ドラフト3位 鈴木寛人(霞ヶ浦高) 投手
ドラフト4位 韮澤雄也(花咲徳栄) 内野手
ドラフト5位 石原貴規(天理大) 捕手
ドラフト6位 玉村昇悟(丹生高)投手

育成1位 持丸泰輝(旭川大高)捕手
育成2位 木下元秀(敦賀期比)外野手
育成3位 畝章真(香川オリーブガイナーズ)

以前の「今後5年間のカープの見通し」という記事でカープの補強ポイントを書きました。

この記事で書いた補強ポイントを簡単に振り返ると、カープの補強ポイントはローテーション投手、捕手、外野手の3点でした。

この補強ポイントに対して、カープがどのようなドラフトをしたのか見ていきます。

今後5年間のカープの見通し

2019年9月16日

ローテーション投手

まず、ローテーション投手では、即戦力投手である明治大学の森下暢仁投手を指名することが出来ました

以前の記事でも森下投手が一番カープに来てほしいと書いていたので、単独指名ができたときは本当に嬉しかったです。

ドラフト前日に明言した効果もあったのでしょうか。 正直、森下投手ほどの投手が単独で指名できたのは未だに信じられないです。

ここ3年間のドラフト市場でトップクラスの即戦力投手ですし、カープだと大瀬良投手以来の逸材だと思います。

今から、ジョンソン大瀬良九里床田森下野村アドゥワのローテが楽しみですね。

森下暢仁選手(明治大学:投手)


捕手

捕手としてはドラフト5位に石原選手、そして育成1位で持丸選手を指名しました。カープの捕手事情は、正捕手に會澤選手がいて、坂倉選手と中村奨成選手という2人のプロスペクトがいます。

質の面では問題がないのですが、数としては、白濱選手と石原選手がキャリア後半になってきて、近い将来に捕手の絶対数が足りなくなることが予想されていました。

そのため、2人を指名できたことで、捕手の頭数が足りない問題に対策ができたことは良かったです


外野手

外野手はドラフト2位で宇草選手を指名しましたね。カープの外野手はドラフト前まで25歳以下が3選手しかおらず補強ポイントではあったものの、2位という高順位で指名するのは少し驚きました

広島の外野は、ライトには鈴木誠也選手という絶対的な存在がいて、センターには西川龍馬選手、レフトには松山選手と、来シーズンを戦う上ではそこまで差し迫った問題ではないと考えていたからです。

またカープの2位指名の段階では、即戦力でプレーできそうな有望な投手(cf.伊勢投手、浜屋投手、太田投手)が多くいました。

彼らを指名できれば来季の投手運用は相当楽になるはずですが、その選択肢を選ばずに外野手にいったという意味はかなり大きいと思います

そこで頭をふとよぎったのが、鈴木誠也選手の流出です。

鈴木誠也選手の保有権をカープはあと3年持っていますが、その後どうなるか分からないですし、

彼くらいの実力ならポスティングでメジャーに行くことも十分考えられます。

宇草選手の2位指名は単なるデプスの穴埋めというだけでなく、鈴木誠也選手の流出に備えた指名なのかなと感じました

鈴木誠也選手のポスティングまで見据えた指名なら、今年2~3年後の布石を置けたことは良い意味で、大きい分岐点になるんじゃないかなと思います。

宇草孔基選手(法政大学:外野手)


デプスチャートで見るカープの2019年ドラフト

下の図はカープの指名した選手が全員入団してくれると仮定したデプスチャートになります。オレンジ色が今年指名した選手です。

こう見るとデプスチャートのバランスが良いのが分かります。右投手、左投手、捕手、内野手、外野手全て良いですね。

今年のドラフトは各ポジションの競争を促し、かつ選手層を厚くする良い指名だったと思います。


ピックアッププレイヤー

このドラフトで注目選手を紹介します。

韮澤雄也

カープのドラフト4位の韮澤選手について綴っていきます。

まずこの韮澤選手の指名ですが、カープが高卒でこういう選手を指名するのは珍しいなという印象を持ちました

身体能力を重視し、バッティングのメカニクスはあまり気にしていないカープのスカウティングには珍しい真逆のタイプの選手です。

肩と脚はプロの平均的ですが、打撃の完成度が高い選手です。カープでは坂倉選手に一番近いのではないでしょうか。

実を言うと、甲子園に出場した時に見た韮澤選手の印象は、グラブ捌きにセンスを感じたもののそこまで冴えないというものでした。

しかし、U-18の試合を観てビックリ。木製バットだとスイングが映える選手なんだなと考えを改めました。

インサイドアウトスイングだし、変化球の対応力もありそうなので、一年目の早い段階で二軍に対応できるのではないでしょうか。

バッティングで貢献できるユーティリティプレイヤーになることが出来れば1軍でも割って入れそうな気がしますね。

2~3年後のことを考えると良い指名だったと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。