今後5年間のカープの見通し

今後5年間の広島カープの戦力がどのように変化していくのか考察します。下の図は、カープの主力または有望株のFA所得年度を表したものです。オレンジ色の年度までカープは対象選手を保有することができます。ただし、故障や二軍落ちなどでFA時期がずれることも考えられるのでご注意ください。では投手から見ていきましょう。

 

投手

まず、K.ジョンソンと2017年から3年間で結んでいた契約を、2020年シーズンまで契約が延長できたことが非常に大きいです

左腕は15年に入団し、今季が3年契約の3年目。新たな契約年数は1年で、契約金50万ドル(約5400万円)で、年俸は250万ドル(約2億7000万円)+出来高払いとなる。 デイリー『ジョンソンとの来季契約合意 1年契約、年俸2億7千万円+出来高』(2019年9月16日閲覧)

ジョンソンは2016年の沢村賞投手で、過去3年間では2シーズン規定投球回を投げています。来シーズンもローテーション投手の一角として活躍してくれるでしょう。

2017年 6勝3敗 76.1回 防御率4.01                                          

2018年 11勝5敗 144.2回 防御率3.11

2019年 11勝7敗 144回 防御率2.44

2019年のオフシーズンは野村がFA権を所得しており、FA行使が可能になります。仮に野村が抜けた場合、今シーズン主に先発投げていた投手で来年もカープに在籍しているのは、大瀬良(29)ジョンソン(35)九里(29)床田(26)の4人であり、明らかに先発で投げられる投手が不足しています。

そのため、今年のドラフトでは即戦力投手の獲得が必要になります。今年のドラフトで即戦力になりうる投手を3人ほど紹介します。

 

2019年ドラフトの即戦力投手

森下暢仁(22)

まず一人目が明治大学のエース、森下暢仁投手です。高校時代から高校日本代表に選ばれる注目されていた投手でした。下級生時代は怪我があったり、先輩に柳(現中日)や星(現ヤクルト)、斎藤大将(現西武)がいたりと出番が少なかったですが、3年生から名実ともに明大のエースとなりました。

140後半から150前半のストレートもさることながら、130中盤の速いスライダーも素晴らしいです。一年目からローテーションに入れる実力があり、正直一番カープに指名してほしい投手です。

森下暢仁

180cm73kg 大分商-明治大学 大学通算14勝9敗 222回1/3 217奪三振 防御率2.71(2019年9月16日現在) 東京六大学Official Website

 

奥川恭伸(18)

2人目が今年の夏の甲子園で準優勝した星陵高校のエース、奥川恭伸投手です。アストロズのゲリット・コールみたいな投球フォームですよね。150前後のストレートをコマンド良く投げられるのも素晴らしいですが、フィールディングが良いのが特に高評価のポイントです。

今年のドラフト入札は奥川投手と先ほど紹介した明大の森下投手、大船渡の佐々木投手の3人が中心で展開されることが予想されます。

奥川恭伸

183cm84kg 星陵高 2年、3年時に侍ジャパンU-18代表に選出される。

週刊ベースボールONLINE

 

河野竜生(21)

最後に紹介するのが、JFE西日本のエース河野竜生投手です。河野投手も各球団のスカウトから評価が高いサウスポーです。彼の良いところは140中盤のストレートを内外に投げ分けられ、スライダーとチェンジアップをゾーンで出し入れできる点です。

アマチュア野球でストレートだけでなく、スライダーを出し入れできる投手って実はほとんどいないんです。だからスライダーを制球できるだけでも素晴らしいのですが、河野投手はチェンジアップも良いので間違いなく1巡目で消えます

2018年は高卒2年目ながら社会人の日本選手権でチームを準優勝まで導いており、今年も都市対抗野球の本戦までチームを連れていきました。実力、実績とも十二分です。

河野竜生

174cm72kg 鳴門高-JFE西日本

週刊ベースボールONLINE

 

今年のドラフトで即戦力投手を指名しつつ、今季不調で苦しんだ岡田投手やトミージョン手術で療養中の高橋昂也投手、アドゥワ投手、遠藤投手、島内投手あたりの若手が伸びてくると面白いなと思います。

 

野手

野手の話に入りますが、まずはこの話題。

プロ野球を統括する日本野球機構(NPB)のアンチ・ドーピング調査裁定委員会は3日、ドーピング検査で陽性反応を示したとして、広島のサビエル・バティスタ外野手(27)に、同日から6カ月の出場停止処分を科したと発表した。 朝日新聞DIGITAL『広島・バティスタに6ヶ月の出場停止処分 薬物違反で

そう、バティスタ選手のドーピング違反問題。おそらく、カープのフロント陣も晴天の霹靂だったのではないでしょうか。毎年20本以上の本塁打が期待できる打者であり、一塁守備の上手いバティスタ選手は間違いなくカープのコア(中心選手)でした。2017年に結んだ6年契約もまだ3年残っており、フロント、首脳陣も中軸選手として計算していたはずです。今回の件で、フロントが描いていたカープ打線のパワーヒッター枠は完全に白紙に戻りました。

 

ちなみに下の図は2015年から2019年のカープの年度別打順OPSです。リーグ優勝した2016年~2018年と比べると2019年は明らかに打力が落ちていることが分かります。そんな中でOPS.800以上を記録しているのが、3番と4番。バティスタ選手と鈴木誠也選手が座っていた打順であり、バティスタ選手と契約を結ばないとなると3Aあたりからパワーヒッターをリクルートすることが必要不可欠になります

 

ついに来たカープの2019年問題

カープの2019年問題は今に始まったことではなく、それこそタナ・キク・マルの同世代トリオでリーグ制覇を果たした時から話題になっていました。同世代の選手を固めるというチーム作りの戦略は、チームの成熟度が揃えられる一方で、FA所得年が重なるというデメリットがあります。

FAラッシュの先陣を切ったのが、巨人へ移籍した丸選手で、そして今年正捕手の會澤選手、6年連続ゴールデングラブ賞の菊池選手、野村祐輔投手がFA権を所得しました。これが2019年問題です。ちなみに私が名付けました。

菊池選手は今オフのポスティングを希望していると昨年オフに話題になりましたね。

 広島の菊池涼介内野手(28)が21日、球団へ2019年シーズンのオフにポスティングシステムを利用して米大リーグへ挑戦する希望を伝えた。 産経新聞『広島・菊池涼介、メジャー挑戦希望 来オフ、ポスティングで

前々から分かっている話であり、2019年問題に対するカープの対応策としては及第点を与えられると思っています。点数的には70点くらいでしょうか。會澤選手の後釜としては、2016年には坂倉選手、2017年には中村奨成選手を指名しています。會澤選手がFAで抜けると戦力ダウンは必須ですが、坂倉選手や中村奨成選手の出場機会が与えられる良い機会だと思います。

菊池選手の後釜として2018年にドラフトの目玉であった小園海斗選手(当時報徳学園)を4球団競合の末くじを引き当てました。これはウルトラCでしたね。今シーズンも田中広輔選手の不調もあって、一軍で出場しています。少し焦り気味ではありますが、当代きっての守備職人である菊池と組ませて何か吸収してほしいという計らいがあったのではないでしょうか。首脳陣は来年の二遊間どちらかのレギュラーとして期待していると思います

その他にもソフトバンクから曽根選手、楽天から三好選手をそれぞれトレードで獲得しています。二人とも強肩で二遊間が守れるのが良いですね。今後、この二人を打てる選手に育てられれば心強いのですが…

予想外としては田中広輔選手の膝の怪我でしょうか。

広島は29日、田中広輔内野手(30)が28日に広島市内の病院で「右膝半月板部分切除手術」を受けたと発表した。 日刊スポーツ『広島田中広輔、右膝半月板部分切除手術

この怪我がどこまでプレーに影響するのか分からないですが、ベテランとしてチームを支えてほしいだけに田中選手がいなくなるとしたらかなり痛いですね。

 

下の図はカープの年代表になりますが、捕手は7人でそのうち40歳の石原選手と今年FAの會澤選手、白濵選手が含まれており、ドラフトでの指名は必要だと思います。

また外野手も来年26歳になる鈴木誠也選手より下の選手が3人しかいないため、今年指名することが予想されます。

 

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