【ドラフト評価】WARで振り返る2014年ドラフト

WARで振り返る2014年ドラフト

WARで振り返る2013年ドラフト」を書いてから、早2年。お待たせしました!今回は、2014年のドラフトをWARで振り返ります。

その前に、そもそもWARとは何なのか

WARは、セイバーメトリクス(野球においてデータを統計学的見地から客観的に分析し、選手の評価や戦略を考える分析手法)の指標の一つです。

より具体的に言うと、WARは「そのポジションの代替可能選手(Replacement)に比べてどれだけ勝利数を上積みしたか」を表す指標に当たります。

今回は2014年ドラフトで指名された選手の、2015年~2020年までの6年間のWARの合計値(通算WAR)を見ていきながら振り返ります。

ちなみに、1シーズンのWARの評価基準は下の図になります。

それでは見ていきましょう!

広島カープ

早稲田大学の有原選手を入札し、くじを外した広島カープは、中部学院大学の野間峻祥外野手を指名しました。

野間選手のプロ通算WARは1.4とドラフト1位として見ると非常に物足りない数値になっています。

2位で指名した薮田和樹投手(亜大)は、指名直後かなり批判されました。

大学時代、リーグ戦で2試合しか登板していない選手がドラフト2位という高い順位で指名されたので仕方がないかもしれません。

通算WARは2.5とこちらも良いとは言えませんが、2017年はWAR3.1を記録し、リーグ優勝にも貢献したので総じてみると薮田選手の指名は悪くない指名と言えそうです。

 

[table id=195 /]

 

読売ジャイアンツ

現在、巨人の4番を打っている岡本和真選手を単独で入札したのがこの年です。

智弁学園時代に通算73本の本塁打をマークしたスラッガーを単独入札したドラフト戦略は、大成功だったと言ってもいいでしょう

通算WAR10.0は、2014年ドラフト全体で見ても6番目に高い数字です。

 

[table id=194 /]

 

東京ヤクルトスワローズ

育成選手を含めて、指名した8名の選手全員が既に退団しているヤクルトスワローズ。

その中には、ドラフト1位で指名した竹下真吾投手を含まれています。

この年のヤクルトのドラフトで大きくWARを稼ぐ選手はおらず、指名した選手のWARの合計もマイナスになっています。

ヤクルトの2014年ドラフトは失敗だったと言っても良いでしょう。

[table id=191 /]

 

横浜DeNAベイスターズ

不作年に関わらず、チームの守護神とローテション投手を獲得できたDeNAの2014年ドラフト。

ドラフト1位の山崎投手、ドラフト2位の石田投手ともに毎年安定してチームに貢献し、2人とも2014年ドラフトで指名された選手の中でトップ10に入る通算WARを稼いでいます

石田投手は、法政大学時代に六大学通算19勝していた投手です。4年秋の不調で評価を落としていた所を、2位で指名したのは良い選択でした。

3位の倉本選手はWARの通算が-5.8数字だけ見れば、他球団の同ポジションと比べて倉本選手はプラスを作れていないことになります。

[table id=188 /]

 

中日ドラゴンズ

2014年ドラフトで中日が指名した選手の合計WARは-0.7。これは12球団で最低の数字です。

この年のドラフトで指名された選手は、ここまでチームの勝利にほとんど貢献できていないということが分かります。

またドラフト1位の野村亮介投手、2位の浜田智博選手とも5年以内に退団しています。

落合GM主導のドラフトでしたが、成功とは言い難いですね。

[table id=198 /]

 

阪神タイガース

ドラフト1位の横山雄哉投手はプロで活躍することなく退団。

ドラフト時に評価が高かった石崎剛投手は、2019年に高野投手とトレードでロッテに移籍しました。指名した選手の全体はWAR3.7。

決して良いとは言えないドラフトになっています。

 

[table id=196 /]

 

埼玉西武ライオンズ

西武は12球団で一番高いチーム通算WAR23.1をマークしているチームです。

前橋育英時代に夏の甲子園で優勝した高橋光成投手を単独入札した西武は、この年のドラフト3位で現在2塁手として活躍している外崎修汰選手も獲得しています。

外崎選手は、2014年ドラフトで現在通算WAR1位の14.9をマークしています。

高橋光成選手も全体7位の8.3をマークしており、西武は2014年ドラフト1番の当たりチームとなっています。

 

[table id=197 /]

福岡ソフトバンクホークス

ソフトバンクの全体WARは5.1

この年のドラフトで、ソフトバンクは今年ブレイクした栗原陵矢選手を指名しています。

栗原選手は今後更にチームの勝利に貢献してくれる選手になりそうですね。

ドラフト1位で入団した松本裕樹投手が活躍すると、全体WARも上がっていきそうだと感じますね。

 

[table id=189 /]

北海道日本ハムファイターズ

2014年ドラフトの目玉であった有原航平投手を獲得した日本ハムファイターズ。

4球団競合して当てたくじは、結果としても「当たり」でした。

通算WAR14.6は2014年ドラフトで指名された全選手の3番目に高い数字であり、2013年ドラフトで指名され高WARを記録している選手と比較しても遜色ありません。

この年は石川直也投手も高卒ながら既にWAR3.5を記録しており、今後も勝利へ貢献することが予想できます。

[table id=199 /]

 

千葉ロッテマリーンズ

単独で中村奨吾選手を入札した千葉ロッテ。

大学4年時に成績を落としていたために、1位での指名に驚く声も多かったですが、結果としてこの指名は素晴らしかったですね。

WAR14.6は、2014年ドラフト全体で2位の数字。チームに大きく貢献している選手と言えます。

ドラフトで指名した7人の内、5人が既に退団or移籍していますが、チームに残っている岩下投手もチームの勝利に貢献できる選手であり、この年のロッテは十分当たりと言えそうです。

[table id=192 /]

東北楽天ゴールデンイーグルス

2014年ドラフトの目玉のひとりだった安楽智大投手(済美高)をヤクルトとの競合の末、獲得した楽天。

ドラフト当時、評価が高かった楽天のドラフトですが、結果として2014年ドラフトで最も悪かったチームの一つになっています。

安楽投手はドラフト指名当時からの故障した肘が良くなく、結果としてWAR2.5とチームに大きく貢献できていません。

またその他の選手も軒並みWARマイナスになっており、チーム全体のWARもヤクルト・中日と並んでマイナスになっています

[table id=193 /]

 

オリックスバファローズ

明治大学4年秋に評価を落とした山崎福也投手を単独入札したオリックスですが、2014年ドラフトの他の1位の選手と比べてもかなり物足りない結果になっています。

評価の高かった高木伴投手(NTT東日本)も3年で退団しているところがドラフトの難しさですね。

ただし、ドラフト7位で指名した西野選手が通算WAR6.3、ドラフト8位で指名した小田選手が通算WAR2.4と下位で指名した選手が活躍しており、他球団と比較してもチームに貢献した選手を多く獲得したドラフトになっていますね。

[table id=190 /]

 

2014年ドラフトでWARを一番稼いでいる球団はどこか

 

以下、12球団の指名した選手のWARを合算した数値のランキングになっております。1位は西武で全体WAR23.1、2位に日ハムで16.2、3位はロッテで16.2と上位3チームにパリーグの球団がランクインしています。

6年経っても全体WARが10を超えないチームは外れかなと個人的には思いますが、全体WARがマイナスになっている球団が3つもあるため、目立たないでおりますね。

その全体WARがマイナスになっているヤクルト・中日・楽天は、2014年ドラフトの敗者と呼んでもいいかもしれません。

 

 

2014年ドラフトでWARを一番稼いでいる選手は誰か

2014年ドラフトで現在最もWARを稼いでいる選手は、西武の外崎修汰選手でWAR14.9次点でロッテの中村奨吾選手で、WAR14.6になっています。3位が日ハムの有原航平選手でWAR14.6になっています。

早大出身の2人が2,3位にランクインしています。

 

4位は石田健大投手4位は山崎康晃投手とDeNAのクローザーとローテーション投手が共に選手されました。

下の図は2014年ドラフトの通算WAR上位10選手を表したものですが、10選手中5選手がドラフト1位指名の選手であり、1巡目指名の重要さが分かります

 

 

関連記事

【ドラフト評価】WARで振り返る2013年ドラフト

2017年12月30日

【ドラフト評価】WARで振り返る2015年ドラフト

2020年1月11日

【ドラフト評価】WARで振り返る2016年ドラフト

2020年3月25日

WARで振り返る広島カープの歴代ドラフト(2012-19)

2019年9月1日

wRC+はなぜ流行らないのか

2019年10月14日

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です