決算資料から読み解く、島根スサノオマジックの経営状況【2019-20】
今回も最新年度(2019年度)のクラブ決算概要から、島根スサノオマジックの経営状況を見ていこうと思います。
ただし、今季から島根スサノオマジックは決算月が6月から3月決算に変更になっており、2019年7月から2020年3月までの9か月決算となっています。
過去3年間に比べて、2019-20シーズンは3か月分少ないということを考慮する必要があるという点に注意が必要です。
営業収入
まずは、営業収入から。
営業収入とは、入場料収入やスポンサー収入、物販収入などの営業活動によって生み出した収益です。
下の図は、島根スサノオマジックの過去4年間の営業収入の推移とB1リーグ平均との比較です。
営業収入は過去最高だった昨年と比べるとダウンの約3億5,060万円でした。
シーズン途中でのレギュラーシーズン中止や9か月決算もあり、仕方ないですけどね。
B1リーグ平均自体は昨年度と比べると微増でした。
営業費用
次に営業費用を見ていきます。
営業費用とは、試合関連経費や選手の年棒、運営経費、グッズ販売経費など営業活動や商品を売るためにかかる費用のことです。
下の図3は、島根スサノオマジックの過去4年間の営業費用の推移です。
営業費用は約4億8,676万円でした。
やっぱりBリーグのクラブ運営はお金がかかりますね。
営業費用も昨年度と比べると減少。B1の営業費用のリーグ平均は約1億円の増加でした。
営業利益
営業利益とは、本業で稼いだ利益のことを言います。
会計的なことを言うと、売上高から売上原価と販売費および一般管理費を差し引いたものが営業利益になります。
下の図3は、過去4シーズンの島根スサノオマジックの営業利益の推移になります。
営業利益は、約1億850万円の赤字でした。
営業利益は4シーズンともに赤字になっています。4シーズンともに本業で利益を出していないのは、かなり不味いですねえ。。
経常利益
営業利益よりも大事な経常利益。
「経常(けいつね)」とも言われるこの経常利益は、本業と本業外で獲得した利益のことを指しています。
この利益が黒字なら、企業は、営業活動、財務活動、投資活動にかかわるあらゆる費用を控除しても、経常的に利益が残るということを意味しています。
それでは、島根スサノオマジックの過去4年間の経常利益の推移を見ていきましょう。
経常利益は約9,955万円の黒字でした。
経常は2年連続での黒字になりました。
営業外収益、約2億1069万円が大きかったですね。おそらくバンダイナムコエンターテイメント絡みなんでしょうけど、グッジョブです!
当期純利益
最後に当期純利益です。
当期純利益は、法人税など税金を払った後に最後に残る利益のことです。
当期純利益は約5,102万円でした。
コロナ禍で大変な中、赤字ではなく利益が残ったのは素晴らしいと思います。(ほとんどバンダイナムコ様のおかげだろ!)
コロナ禍で厳しいとは思いますが、まずは営業収入の増加、そして営業利益の黒字化を目指してほしいですね。
まとめ
①6月決算から3月決算に変更
②4年連続営業利益がマイナスはまずい!
③当期純利益が出ているのは良いね。バンダイナムコ様に感謝!
それではまた!
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