今年期待している選手:ホセ・ピレラ選手【カープ】

昨年4連覇を逃した広島カープ。

巨人へ移籍した丸佳宏選手の穴がなかなか埋められず、不動のショートだった田中広輔選手も開幕から不調。

留めには、鈴木誠也選手と並んで数少ない長打が期待できるバティスタ選手が、まさかのドーピングをしていたという衝撃の事実を突きつけられ、結果4位に落ち込みました。

すいかばくん
あれは、目ん玉飛び出そうになった

過去5年間のカープ年度別の打順OPSを見ても(図1)、2019年は明らかに打てなかったことが分かります。

【図1】年度別打順OPS

リーグ制覇した2016~2018年の3年間は打順別でも、OPSが.800を超える打順が3~4つありました。

しかし、2019年はOPSが.800を超える打順が2つだけと明らかに打撃力不足でした。

そして長打が期待できるバティスタ選手も、ドーピング違反のため出場停止処分を受けているため契約が不透明な状況です。

そんな状況のカープが新たに獲得したのがホセ・ピレラ選手でした

今年期待している選手:ホセ・ピレラ選手【カープ】

年棒60万ドル(約6,500万円)でカープと契約を結んだピレラ選手。

広島は2日、今季フィリーズに所属したホセ・ピレラ外野手(29)との契約が合意したと発表した。契約金27万5000ドル(約3000万円)、年俸60万ドル(約6500万円)プラス出来高。

デイリースポーツ「広島 新外国人ピレラ獲得を発表「とても興奮しています」内外野守る万能型」2020年2月3日閲覧

最近だと、ペーニャ選手(2017年:年棒7,000万円)やプライディ選手(2016年:年棒5,700万円)あたりと年棒はだいたい同じくらいでしょうか。

すいかばくん
そういう風に書くと、全然活躍しなさそうなんだけど

 

大事なのは年棒ではなく、活躍するかどうかです!

グスマン選手(2015年)やシアーホルツ選手(2015年)みたいに、年棒1億円で契約してても全く活躍しなかった選手もいますからね。


打撃/Batting

ピレラ選手のバッティングについて見ていきます。ピレラ選手のメカニクスは、パワーヒッターというよりアベレージヒッター型に近いバッティングフォームです。

スイングスピードもチームでは鈴木誠也選手に次いで速かったので、打球速度も速そうです。

そのため、打率はかなり残せると思います。

一方、パワーヒッターではないのでHRは30発とか、そうのは厳しいと思います。

それは本人も自覚していて、「自分が集中すべきは本塁打ではない。それは長距離砲に期待すべきだ」と語っています。

今シーズンの成績は、フルで出場して打率.280以上、ホームラン17本前後くらいと予想します。


ピレラ選手のメカニクス

ピレラ選手の過去5年間のスタッツ

ピレラ選手の過去5年間のスタッツです。「Baseball reference」のデータを元に作成しました。

年度年齢チームリーグレベル試合打席打数得点安打2B3BHR打点盗塁盗塁死四球三振打率出塁率長打率OPS
2015253 Teams3 LgsAAA-AA-A+6427424542761513235225250.310.3760.4160.792
201525NYYALMLB3778747173015102160.230.2470.3110.558
201626SDPNLMLB15413926200001190.1540.1750.2050.38
201626El PasoPCLAAA35146137193473216119210.2480.2950.3870.681
201727SDPNLMLB83344312439025410404327710.2880.3470.490.837
201727El PasoPCLAAA48201181376010313428315260.3310.3870.6351.022
201828SDPNLMLB146473438541092325326330890.2490.30.3450.645
2019292 TeamsNLMLB14242214101200270.1820.250.3640.614
2019292 Teams2 LgsAAA883723426911222222732125760.3270.3760.5960.973

2017年に3AでOPS1.000を超えると、その年MLBで83試合に出場し、打率.288、ホームラン10本、OPS.837をマーク

その活躍を受け、期待された2018年は、シーズンのほとんどをMLBで過ごしますが、146試合に出場し、打率.249、OPS.645と成績を落としてしまいます。

2019年シーズンは、シーズンのほとんどを3Aでプレーし、打率.327、ホームラン22本、OPS.973という成績を残しています。

ピレラ選手は、3AとMLBの間の選手、いわゆる4Aプレイヤーですね。打撃成績だけみると、ペーニャ選手やプライディ選手よりも全然良いです。

NPBは3Aよりレベルが上なので、3Aの成績よりかはスタッツが落ちると思いますが、それでもOPS.800以上は十分に期待できると思います


守備/Fielding

本職は二塁手と外野手のピレラ選手。

しかし首脳陣がまず三塁での適性を見るため、春キャンプではサードのポジションで守備を練習をしています。

私はそこは素直に外野手で良いのでないかと思っています。

それを言うのも、ピレラ選手は13年のキャリアの中でほとんどサードとして出場していないんですよね。(図2参照)

【図2)】Baseball Referenceから引用(2020年2月3日閲覧)

ほとんどセカンドか外野手として出場しており、2019シーズンは全て外野手として出場しています。

その選手をわざわざサードで使う必要があるのかなと思います。

確かにカープのホットコーナーは、他球団に比べて打てていませんし、守れていないポジションです。(図3)

【図3】過去5年間のカープのサードのwRC+とUZR推移

しかし、レフトもサードと同じくらい穴のポジションなんですよね。(図4)

【図4】過去5年間のカープのレフトのwRC+とUZR推移

上の図を見ると、カープのレフトは過去2年間、リーグの同ポジションより打てていないことが分かります

せっかくレフトの穴を埋めれそうな選手を獲得したのにも関わらず、不慣れなサードを守らせようとしているのは、合理的ではないと思います

サード守備の動画をチラッと見ましたが、やはりステップが大股でお世辞にも上手いとは言えませんでした。

ルナ選手(2015年)や西川龍馬選手(2018年)などがサードを守っていたこともあるので、カープはサードの守備が悪くても目をつむる可能性があります。

しかし、私はサードは安部選手や小園選手、田中選手あたりに任して、ピレラ選手はレフトで活躍してもらうという方が良いと思います。

4連覇を逃した広島カープはどのポジションで戦力が下がったのか

2019年9月22日

 

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