自己資本比率という考え方

はじめに

どうも、こんにちは。ひさもとです。本題に入る前に、枕話をさせてください。

私が住んでいる街には、村田製作所の工場があります。ご存じの方も多いと思いますが、村田製作所と言えばセラミックコンデンサーで世界トップのシェアを持つ企業で、TOPIXcore30にも入っています。

このセラミックコンデンサーは電気を蓄える部品であり、身近なところだとスマホやパソコンに入っています。また村田製作所は、EV車に必要不可欠な車載用コンデンサーも製造しており、今後EV車の市場が拡大するにつれ更に売り上げが伸びることが予想されます。

そんな村田製作所の工場が、昨年新工場を増設するために約400億円を投資することになりました地元の経済紙もその額の大きさに驚いていました。

村田製作所は島根県で基幹電子部品のセラミックコンデンサーの新工場を建設する。投資額は約400億円。(中略)米アップルのスマートフォン(スマホ)「iPhone」の新製品に加え、自動車の電子化、次世代通信規格「5G」向け機器などデジタル化の加速で部品の深刻な不足に対応する。  日本経済新聞『村田製作所、島根に電子部品の新工場 400億円投資』2019年9月23日閲覧

このニュースを見て私が思ったことは、村田製作所はどのような基準で投資額を決めているんだろうということです。投資にはリスクがつきものです。万が一、投資に失敗してお金を回収できなかった時でも、事業を存続できる範囲で投資をされているのだと思います。

また400億円の(設備)投資のお金は、全て自己資本でというわけでなく、他人資本も多少は入っていると思います。他人資本ということは、当然返済する義務があり、他人資本が多すぎると投資に失敗した時に事業を切迫するリスクになります

投資をする時の、自己資本と他人資本のバランスは企業はどのように考えているのだろうと思い、たどり着いたのが「自己資本比率」という考え方です。

自己資本比率とは

自己資本比率は 、 企業の総資本の中に占める自己資本の割合で計算されます 。 この指標で企業の財政状態の健全性や長期的な安全性を測ることが出来ます。

総資本は自己資本と他人資本とで構成され、自己資本の比率が高いことは、他人資本(負債)が少ないので、もしもの時にそれだけ倒産する危険性が少ないことを意味しています

計算式は以下の通り

自己資本比率 = 自己資本 ÷ 総資本 × 100

自己資本比率が、20~49%の範囲に収まっていれば一般的な会社の水準であり、40%以上あれば倒産のリスクはほとんどないと言われています。

繰り返しになりますが、自己資本率が高ければ高いほど、安全性が高くなります。 しかし、事業を拡大していくためには資金が必要で、そのためには他人資本(負債)の力を借りた方が事業の成長速度は速くなります

一般的な企業の自己資本比率の水準が20~49%の間で収まっているのも、そのバランスをとってのことだと思います。

自己資本比率の応用

この自己資本比率は、副業でちょっとした事業を起こそうとしている時でも使えると思います。例えば、 カメラで副収入を得ようとしている人がいるとします。

その人が現金50万円をもっていて、10万円のカメラを 分割払いで買おうとした時、自己資本比率は83%になります。

自己資本比率の考え方からすると、超優良企業(?)ということになりお金を返せず事業をたたむ心配をしなくてよくなります。サイドビジネスを始める時の、融資額を決定するのに自己資本比率という考え方を知っておいて損はないです

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