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何故僕たちはチャックを開けたまま外出するのか
何故僕たちは、たまにズボンのチャックを開けたまま外に出てしまうのだろうか。
子どもの頃は、「大人になったら、ズボンのチャックを必ず閉めることができる人間になっている」と思っていた。
しかし、大人になった今でも未だにチャックを開けたまま外出してしまうことがたまにある。
もちろん、意図的にチャックを開けているわけではない。
トイレの後は、チャックを閉める。こんな簡単のことをし忘れてしまうことがある。
これは、私にとって往年の謎であった。
コンピューターの割り込み処理にその謎を解くヒントを見つける
つい最近、私はその往年の謎を解くヒントをコンピューター(CPU)の割り込み処理から見つける。
CPUは、コンピューターの頭脳とも言えるもので、制御・演算を担当している装置である。
このCPUは、原則としてメモリ上の命令を順番に実行する。
しかし、当然エラーが起こることもあるので、その時はプログラムの実行途中で強制的に処理を中断する。
そして、エラーに対応するための別のプログラムを実行する。
これを、割り込み処理と言う。
割り込み処理では、実行中のプログラムを安全なところに退避(実行予定のプログラム順に退避)が完了してから、割り込むプログラムが実行される。
割り込んだプログラムの処理が終わると、中断していたプログラムが再開されるのである。
人間の脳は、コンピューターより曖昧に記憶される
人間の脳も、コンピューター(CPU)の処理と概ね同じような処理をしていると思われる。
「トイレに行って、チャックを開けて用を足す。⇒チャックを閉める。」
これが予め予定されていた命令順である。
しかし、ふと思いついた「今日の晩飯は何だろう」という疑問から、「今日の晩飯は何か考える」という新たな命令が下されるのだ。
CPUでいう割り込み処理である。
ここまではCPUと動きは同じである。
しかし人間の脳の場合、割り込んだ命令の処理が終わったあと、中断していたプログラムが必ず再開されるようにはできていないのだ。
割り込む前に実行していたプログラム(命令)を忘れてしまうことがあるのである。
だから、「今日の晩飯はカレーだろう」と疑問が解決したあと満足して、ズボンのチャックを閉めることをせず、外に出るのだ。
どうやったらチャックを必ず閉められるようになるのか
では、どうやったらチャックを必ず閉められるようになるのか。
人間の頭脳に頼っていたら駄目である。人間の頭脳は、割り込み処理に向いていないのだから。
私のおすすめは、紙に書くことである。紙に予定しているプログラムを順番に書くのだ。
紙を頭脳がそれまで担っていたメモリの代わりとして使うのである。
おわり
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