スピンレート革命
書店でたまたま手に取った本に知っている選手の名前が出ていたので、ついつい購入してしまいました。
『スピンレート革命』
著者は慶應大学野球部の助監督も務めた林卓史さん。
林卓史さんと言えば、以前雑誌の『大学野球』で、「投手は一般的に『下半身主導』と言われますが、私は『手で投げろ』と指導しています」とインタビューに答えていたことが印象的で名前を憶えていた方です。
手で投げろとは、おそらく踏み込み足を伸展させて、軸足股関節の内旋を鋭くさせる(へそをホームプレート側へ向けること)ことの重要性を言っているのだと思います。
キンブレル投手とか浅尾投手(元中日)とかがここら辺、上手いですよね。
と、雑談はここら辺にして、この本で面白かった点を紹介したいと思います。
加藤拓也一人の時代から剛腕投手ぞろいのチームになるまで
現在の慶應大学は言わずとしれた、剛腕投手ぞろいのチームです。
2020年のドラフト1位候補である木澤投手、佐藤投手を筆頭に、関根投手、長谷部投手、森田投手、生井投手と150キロを超えるストレートが投げられる投手がズラリ。
2019年の秋も明治神宮野球大会で全国優勝を果たすなど、全国きっての強豪校です。
しかし、そんな慶應大学もつい4年前までは150キロを投げられる投手が、広島へ行った加藤拓也投手ただ1人しかいないという状況でした。
加藤投手以外が投げると、防御率6点台。
結果、加藤投手が全投球回の60%近くを投げるというシーズンもありました。
そんなチームを改革するため、林さんが打ち立てた目標が「140キロ+someting」でした。
球速は140キロが最低限、そしてシュートかフォーク。それからコントロールを身に着けようというスローガンです。
この続きは本書に譲るとして、次第に慶大投手陣は140キロが投げられるようになっていきます。
そんな時に、東洋大学と練習試合をして大きなショックを受けたと本書では書いてあります。
2018年の東洋大学は、甲斐野投手(ソフトバンク1位)、上茶谷投手(DeNA1位)、梅津投手(中日2位)など150キロオーバーを連発できる本格派右腕をそろえていました。
私も当時、この東洋大学を見るために足繁く、神宮球場に通ったのを覚えています。
全員が180cm以上、甲斐野投手と梅津投手は190cm以上とMLBのようなスケール感のある投手でした。
他にも藤井投手(現ENEOS)や村上投手なども150キロ近いストレートを投げていて、ここ5年間では断トツの投手陣だと思っています。
この東洋大の投手陣を見て、ショックを受けた林さんは、150キロを当たり前にしないといけないと感じだそうです。
ドラえもんの「他の人にできて、君にだけできないなんてことがあるもんか」というセリフをもじって、「東洋大にできて、慶大にできないはずがあるもんか」、「149キロ出せて、150キロ出せないはずがあるもんか」というスローガンをイラストとともに張り出したというエピソードはとても面白いと思いました。
別格の2400回転のストレートを投げる佐藤宏樹投手
高橋亮吾投手や菊地恭志郎投手、石井雄也投手など、六大学ファンには馴染みのある選手が登場する本書。
慶大で活躍する選手が並んでいるのですが、この本で「頭一つ抜けている」と表現されたストレートを投げる投手として紹介されたのが、佐藤宏樹投手です。
ストレートの回転数は2,400回転。他の投手が1,900回転や2,000回転のところ、一人だけ別格の数字ということみたいです。
佐藤宏樹投手は今年のドラフトの上位候補なので、がぜん楽しみになりました。
おはようございます。スピンレート革命 私も拝読しました テーマは良いテーマでアマ球界に一石を投じた所は良いのですが 関心のスピンレートのスピンレートの部分が少し 内容が薄いですよね。
私も個人でスピンレートを研究してまして 少し残念な書籍でした。
コメントありがとうございます。
確かにスピンレートの話は中身が薄いですよね。
ラプソードで計測して分かった球速と回転数をフィードバックして、
如何に慶応大学が日本一になったのか、その過程の物語だと思った方が
良いかもしれません。
おはようございます。返信ありがとうございます。書籍の内容に関して プログ主様と同じ意見です。
回転数と回転軸の件ですが メジャーのバウアー投手がかなり研究されていて ネットでも
色々 意見を述べてますね。
彼の意見ではボールの回転数と回転軸の矯正は彼の知る限り 方法が無いとの事ですが
実は可能なのはご存知ですか?
ある方法で回転数と回転軸の改善は可能なんですが もちろん不正投球ではないですよ(笑)
もし興味が有れば また 返信下さい。