目次
高校時代に教えて貰いたかったスペーシングの話
カッティングした先でボールマンと被って邪魔をしていた私
今回は高校時代に私が教えて貰いたかったスペーシングのお話です。
高校時代、私はずっとパスした後はリングに向かってカッティングをしていました。
要はリングに向かって、切り込んでいたわけですね。
ミニバス時代の「パスしたらカッティング」という教えを高校までちゃんと守っていたのです。
しかし、ミニバス時代の教えを守っていたのにも関わらず、カッティングした先でドリブルしてきた人と被って邪魔していることがよくありました。
何故このようになるのか高校時代の私は分かりませんでした。
「パスしたらカッティング」
これはある意味正しいです。
2014年から2019年まで5年連続でNBAファイナルに進み、うち3回NBAファイナル優勝を果たしたゴールデンステート・ウォリアーズは、常にカッティングしてスペースを作り出すオフェンスを採用していました。
そのためカッティングをして、スペースをクリエイトすることはある意味正解なのです。
誰のためにカッティングしてスペースを作るのか
しかし、その作り出したスペースは誰のために作ったのでしょうか。
言うまでもなく、ボールを持っているボールマンですね。ボールマンがペネトレートするためのスペースを作っていたわけです。
ドリブル・ドライヴ・モーション・オフェンスを提唱したMad Olesen氏は、バスケのスペーシングについて以下のようなことを述べています。
ほとんどのオフェンスのプレイヤーが15~18フィート(4.5m~6m)でスペースを開け、そこにギャップを作る。DDMでは、オフェンスのためにセットされた一般的な15~18フォートのプレイヤー間のスペースを「シングルギャップ」と定義する。ペネトレートをするためには「ダブルギャップ」や「トリプルキャップ」を作らなければならない。
ヴァンス・ウォルバーグ氏は「本当に偉大なプレイヤーだけがシングルギャップで相手を抜ける。いいプレイヤーならダブルギャップで抜けるだろう。しかし、トリプルギャップなら誰でも抜けるのだ」と口癖のように言っている。
『ドリブル ドライヴ モーション オフェンス』Mad Olesen 監修・編訳 塚本綱平 p.27より引用(太字は引用者による)
トリプルギャップ(13.5m)なら誰でも抜けるのだという表現は面白いですね。
Mad Olesen氏は、選手がペネトレート(リングにドライブでアタックすること)できるようにするために、広いスペースを作り出すことが必要だと述べています。
広いスペースを作り出すために、選手は何をすれば良いのか
では、広いスペースを作り出すために、選手は何をすれば良いのでしょうか。
ボールを持っているボールマンと、ボールを持っていないオフボールの選手に分けて考えていきます。
まずボールマン(ボールを持っている選手)が行うべきことは、リングに向かってアタックです。
ボールマンがリムにアタックするために、オフボールの選手たちは広いスペースを作り出しています。
次にボールを持っていないオフボールの選手たち。オフボールの選手は、ボールマンがペネトレートできる広いスペースを作り出すように動きます。
具体的に動画で見てみましょう。下の動画を見てください。
.@VicOladipo makes it look easy 😎 pic.twitter.com/ex8hWNjMLA
— Indiana Pacers (@Pacers) July 26, 2020
ボールを持っているボールマンとスクリーンをかけるスクリーナーがストロングサイドで2メンゲームをしています。
他のボールを持っていない選手たちが何をしているかというとウィークサイド(逆サイド)で立ち止まっています。
コーナーに一人、ウィングに一人、それぞれ立ち止まることで、ディフェンスを引きつけ、ボールマンがペネトレートできるスペースを作っています。
そう、広いスペースを作り出すために、ボールを持っていないオフボールの選手はコーナーやウィングで立ち止まることも一つの選択肢なのです。
まとめ
まとめます。
ボールを持っていないオフボールの選手たちは、ボールマンがペネトレートできる広いスペースを作る動きが必要。
そのためには、コーナーやウィングなどで立ち止まることも選択肢の一つ。
今回はここまで。それではまた。
関連記事
コメントを残す